その後、半年近く経っても何も変化なく時間だけが過ぎていました。
ある日、飲食時代の上司と再会した時に、
「福岡に新しくホテルができて、近いうちにSPAも開業する。もしよかったら面接してもらえるように話してみるよ。その会社は性別で判断するようなことはしない」
というお話になり、突然何かが動き出しました。
その後、面接をしていただき、その3か月後、実技試験をしていただき
結果THE LUIGANSというホテルに拾っていただき男性セラピストとして働けるようになりました。
長くなりましたが、これが僕が男性セラピストになるまでの経緯です。
こんな感じで男性セラピストとして働くことになったのですが
差別や偏見、納得できないことはは想像していた以上にありました。
そんな女性の中でもまれて活躍してきた10年以上の中で感じたことを次回に書きたいと思います
週2だった勤務もフルタイムにまで増やしていただき、必要としていただいていたのですが、
思い切って退社することにしました。
販売でも職に就くのが大変なのに今思うとなぜ男性セラピストになろうと思ったのか…。
それでも可能性があるところには手あたり次第応募したり、問い合わせたりしましたが今度ばかりは絶望的でした。
京都、大阪、神戸辺りまで自分が調べられるところに全て当たりましたがダメでした。
そもそも、健全な感じのアロマセラピーサロンなどが今よりかなり少なかったですよね、当時は。
諦めずに探していたら、1社だけ初めて面接をしていただけるところがありました。
ホテルの中にあるリラクゼーションサロンです。
面接から実技チェックまでさせてもらえて具体的に和歌山の辺りにしばらく行くことになるかもしれない、それでもやりますか?みたいな質問にも前向きに頑張ると伝えたのですが、その後何度かの面接をしたけど、やっぱり会社として男性セラピストを雇うのはリスクが高いとの理由でお断りされました。
そこで男性ショップ店員として働きました。
当時、その会社で男性スタッフは全国で僕だけでしたので
本当に珍しかったんだと思います。
楽しいことばかりではなかったですが、
アロマだけでなく、化粧品についての勉強、ハーブやその他の自然療法、
また、オーガニックとは、エコとは、世界の有機栽培の現状など
も知ることができて充実した日々を送っていました。
そんな僕の中には新しい想いが湧き上がってきてました。
アロマショップの店員として働くことで少しづつ芽生えてきた想い・・
それは、せっかく得たアロマトリートメントの技術を生かしたいと強く思うようになりました。
アロマを求めてこられるお客様の中には様々な悩みを持っている方もたくさんいました。
そんなお客様におススメの精油を販売することだけで終わってしまうことにもどかしさを感じるようになってきました。
アロマボディトリートメントまでさせてもらったらもっと症状が良くなるのかもしれない、それが自分にはできるのだ!
と何の経験もないくせに思ってました(笑)
漠然とした自信がありましたけどホント意味不明です。
雇ってもらえるところなさ過ぎて、3年間は給料なしでよければ、みたいな変な所に入社しかけました(笑)
そんなある日、ダメもとで応募した大手自然療法の会社がありまして、
そこが面接してくれることになりました。BALビルにできたばかりの店で運よくスタッフを募集してました。
面接はマリアージュフレールでした、懐かしいな。
社長と店長との面接。店長がいくつか質問、僕が返答。その間社長は黙っていました。
最後に突然社長が
「オレンジスイートの学名は?」と聞いてきました。
「Citrus sinensisです・・・」
そんな面接だったこと覚えています。
オレンジの学名が答えられたことがよかったのか、
本当は1名の採用でしたが、とりあえず週に1,2回でよければ働いてもいいよという
お言葉をいただきなんとかアロマに携わる仕事に就くことができました。
後日分かりましたが、
学名を質問されたのは僕だけだったようです・・・
そこで男性ショップ店員として働きました。
当時、その会社で男性スタッフは全国で僕だけでしたので
本当に珍しかったんだと思い返しています。
アロマセラピーを学べるスクールをやっとみつけた僕は
毎回スクールに通うことが楽しくて、楽しくてしょうがなかったです。
植物からこんな香りが採れるんだ、
いい香り、いろいろ使ってみたい、いろいろ作ってみたい、試してみたい、もっと知りたい・・・
と毎回心躍らせていました。
しかし、講座が進むにつれて、アロマセラピーは化学なんだとやっと気づきました。
メディカルアロマセラピースクールだったこともあってか、途中から急に難しくなりました。
当時の僕にはついていくのが一杯一杯でした。
一緒に受けていた生徒さんは整骨院の院長先生だったため
普通に理解している模様・・・質問もしてるし・・・こっちはその質問さえ分からないし・・・
実技の講座が始まった時も難しくて全然うまくできなかったのを覚えています。
そんな日々を乗り越えて筆記、実技の試験を合格し無事にスクールを卒業しました。
スクール卒業後は、やっぱりアロマに携わる仕事がしたいと探しに探しました。
スクール選びでも苦労したので、断られることを覚悟で色々な会社にアプローチしました。
いやぁ、これが本当に大変でした・・・。
ちょっと大げさですけど、そもそもアロマ教室をやっている場所も今ほど多くなかったですし、
受け入れる数がすくなかったのもあるんでしょうが、どこに問い合わせても断られました。
中には「座学だけならなんとか大丈夫」と言って下さるところもありましが、
せっかくなら実技も学びたいと考えていたのでもう少し時間をかけて探すことにしました。
中には、鼻で笑われるスクールもありましたね。「受け入れるわけないでしょ。」みたいな。
断られる理由は様々で、一番の理由は男だから。座学でも嫌がる女性生徒がいる。
技術を学ぶとなるとお互いをモデルにすることになるため、当然NG。
途方にくれましたね。
色々考えて決めたことではあったけど、勉強したいのにできないこともあるんだって。
初めて性別によって制限されたので悔しかったのを覚えています。
それでもあきらめずに探していたら一カ所だけ受けいれてくださるところが見つかりました。
男性アロマセラピストとしての道が少し開けました。スタートラインに立てた喜びと、新しいことを学べるわくわく感に胸が高鳴りました。
こんにちは。
京都・烏丸御池で男性アロマセラピストをしている篠原です。
男性セラピスト/メンズセラピストって皆さんどんな印象を持っていますか?
やっぱりまだまだ珍しいですよね?
今は男性セラピストの割合も増えてきて活躍されている方も多くいると思いますが、
僕がなりはじめた頃は今以上に珍しい存在でした。
今日は少し昔の話をしたいと思います
男性セラピストというと現在では時々みかける、耳にするくらい増えているかと思います。
僕がセラピストになって10年程立ちますが、当時は今よりもかなり珍しくたくさんの試練がありました。
男性セラピストの現状を知ってもらったり、僕がここまできた経歴をお話したいと思っています。
今から10年以上前の話です。
当時飲食の仕事から少し軽い気持ちでアロマの勉強をしてみようと思っていました。
それまでも様々な資格習得の為にスクールに通っていたのでそんなノリで決めました!
でも、当時の京都や大阪辺りに男性がアロマセラピーの勉強をさせてもらえるところは
僕が調べる中には一つもありませんでした。
(つづく)